『小売業(というか特定の某企業)へ就職した後悔』
というキーワードで検索して、
このブログを読んでくれる人も多い。
俺は別に特定の企業の話をしたわけじゃ無いんだけどなあ・・・
だから今回は小売業界で正社員として3年位働いた俺が考える
『小売業界に向いている人・向いていない人』について書いていく。
小売業に向いている人の特徴
小売業に向いている人の特徴を一言で表すなら『陽キャ』ということになる。
俺は陰キャだから全く向いていなかった。
もう少し掘り下げていく。
①迷わず実行することが出来る。
仕事をしていく中で、『これはやるべき』と思ったことをすぐに実行に移せる人間が強い。
勿論上司の承認が無いと出来ない事は多い。そこで迷わず上司に提案出来る人はすごい。
というのも、店舗業務は刻一刻と変化する在庫状況とかお店のコンディションが悪くなった時に
優先順位をつけてすぐに是正する必要がある。
そこで悩むフェーズに入ってしまうと、即座のアクションができなくなる。
結果として悪いコンディションを放置している事になってしまって、
仕事が出来ない人の烙印を押されてしまう。
役職のある上司(店長)は他にも管理関係の仕事を沢山抱えていて、
現場を細かく見る時間はない。
だからその部分を吸収出来る平社員は店長にとって重宝する部下となる。
②複数タスクを同時処理する能力がある
小売業においてかなり多くの割合を締めてくるのが”お客様の対応”
ニトリもイオンもIKEAも、引っ越しシーズンになればかなりの客数となる。
商品案内とか、発送手続きとか、クレーム対応など、
優先度が高いタスクが同時多発的に発生する。
たくさんの対応を抱えていると、どうしてもなにか漏れてしまったりする。
それでも、お客様に優劣はつけられないので1つの漏れが大事に発展してしまうこともあるのだ。
だから、処理能力が低い人は小売には向いていない。
③手抜きが上手い=時間を作れる
さっき、お客様に優劣はつけられないと言ったが、
手抜きをするべき対応もある。
クレーマーでは無いけど過度な要求をしてくるお客様や、
1から10まで全て案内してほしいタイプのお客様を
全員全力で対応する必要はない。
そこで上手く手を抜けるかも重要。
小売業において上手い手抜きというのは
『接客レベルをお客様が満足できるギリギリレベルまで落とす事』
お客様を満足させた上で、自分も楽をする。楽をすることで時間を浮かせる。
③コミュニケーション能力が高い
これは小売に関わらずだと思うが、コミュニケーション能力は非常に大切。
接客において使えるのは勿論のこと、
コミュニケーション能力の高さが明確に仕事のやりやすさにつながる。
たくさんいるパート・アルバイトの人達と仲良くなれれば指示も通りやすい。
また、基本的に会社での評価をつけるのは店長かそのもう一つ上の役職になるので
そこらへんに気に入られるのはとても大事。
上司も自分のことを四六時中見ているわけではないので、たまにする会話や、
どんな考えでどんな事を実行したのか、を会話して伝える必要がある。
④意見を素直に言えること
コミュニケーション能力にも関わってくるが、意見を率直に言えることも大切。
お客様に対しても、上司に対してもそうだと思う。
人は意外と素直な意見を求めているし、変なことを言っても怒られたりはしない。
むしろそういうところが面白いと思われたり、奇抜なアイデアが出て成果に繋がることもある。
ちなみに俺は素直に発言した結果エリアマネージャーの
地雷を見事に踏み抜いてめちゃくちゃ怒られたことある。
小売業に向いていない人の特徴
俺がメインで話したいのは
『プライベートを大事にする人は小売業に不向き』ということ。
①ホルモンバランスの影響が身体やメンタルに出やすい人
一番大事だなと思うのが『シフト制』に耐えられるのか、ということ。
店舗オペレーションに合わせてシフトが組まれるので、出勤・退勤時間がバラバラだったり、
かなり夜遅くまでシフトが組まれる可能性がある。
生活リズムが乱れることでホルモンバランスや自律神経が崩れやすい人は
小売に就職したらもれなく苦しむ事になってしまう。
また、小売業の宿命『棚卸し』というものがある。
店舗の商品を全部数えて、お店にどれだけの在庫(=資産)があるかを図るもの。
おそらく決算数値を発表する4半期に一回、つまり年4回ある。
営業時間中には出来ない作業なので徹夜シフトでやったりする。
眠いし、一日徹夜するだけで生活リズムはグッチャグチャになる。
②恋人や家族、友達との時間を大切にしたいこと。
これも前の記事で書いた事だけど、自分の休みたいタイミングで休めないから、
プライベートの時間が制限される。
1日だけの休みで遠出も出来ないし、遅くまで飲み会も出来ない。
カラオケオールも出来ない。楽しみが少ない。
③環境の変化に耐えられない人
たくさんお店がある小売企業に就職した場合、かなりの頻度で転勤が発生する。
引っ越し準備もめんどくさいし、住む場所も変わるし、人間関係もリセットされる。
それに耐えられない人は小売業界に就職するのはやめた方が良い。
④商品開発に携わりたい人
商品開発に携わりたいという理由で小売業界を志望する人も結構な数いるだろう。
俺の同期でもそういう志望動機の人間は多かった。
でもほとんどが会社をやめていってしまった。
小売企業は売れる商品を作ることと同じくらい、
その商品が売れる店舗を回すのが大切。
そして店舗を回す方が人的リソースがたくさん必要になる。
結果、入社してから10年くらい店舗勤務をさせられてしまう。
正直、入社1年目で同じことの繰り返しに飽きてしまった俺からすれば
10年は長すぎる。(俺は別に商品開発したいわけじゃないけど)
結論:小売業就職はよく考えるべき
この記事を読んで、自分は向いている人の側にいるなと思っても
年齢が上がって環境が変わるにつれてそこから外れてしまう可能性もある。
例えば26歳位で結婚を意識し始めた時『あれ?引っ越し多いのデメリットじゃね?』となる。
その年まで小売業界で働いていても、自己研鑽しない限りはスキルがなかなか身につかない。
転職に強い武器が無いのが本当に辛い。
同業他社に転職したとしても仕事環境は対して変わらないだろうな、というところもある。
就活の際はぜひともしっかりと自己分析を行い、できれば人にアドバイスを貰ったほうが良い。
最近はたくさん就活支援のサービスもあるからぜひ使ってみてはどうだろうか。
コメント