11月ごろから始まる就職活動に向けて早い人であればもう色々な業界を調べ始めている時期じゃないだろうか。俺もその時期くらいから色々な説明会に行ったりして様々な企業を見ていた。
IT系の企業であったり、商社とか食品系の会社も見ていた。そんな中出会ったのがそこそこ色々なところで見かけるような小売業の会社だ。説明会の内容も興味を引く内容が多く、輝いて見えた。
そのまま何も考えず入社した僕のちょっとした後悔と、そこから分かった『就職活動で考えるべきこと』について解説していこう。
話の流れとしては『デメリット』→『その理由(小売業の業務内容含む)』→『小売業の良いところ』という感じで進んでいこうと思う。
この記事はこんな人にオススメ!
・就職活動中で色々な企業について知りたい!
・小売業社員ってどんな事してるの?
・小売業に就職するメリット・デメリットを知りたい。
デメリット:ワークライフバランス悪い/ビジネスマン感が無い
いきなりデメリットから入ってしまって希望に満ちた就活生から根こそぎやる気を奪ってしまうかも知れないが、
僕は入社するまで気がつけなかったので是非読んでほしい。
メリットや業務内容に関しては後で書いてく。
結論として挙げられるのは見出しにもあるように
『ワークライフバランスが悪い』
『ビジネスマン感が無い』の2点。
割とふんわりした言葉でまとめてしまっているので、以下で詳しく解説をしていきたい。
シフト制の為プライベート崩壊
自分が勤めている会社以外の小売業の会社の採用ページを見てみても、就労に関しては『週休2日制』の様に書いてある。
これは読んで字のごとく『週に2回休んでいいよ』の意味。
じゃあ他の企業と何も変わらないじゃん!ってなると思う。しかしココが落とし穴になるのだ。
一般の週休2日制の会社は土日を休みという風に固定されているケースが多いと思う。
もしくは不動産屋さんみたいに水曜日が休み、とか。
その点、小売業はシフト制なので休みが固定されていない。
ココが大問題。
パート・アルバイトの都合に合わせて社員の出勤は決まる。
小売業の場合は、休みは固定化されないケースが多い。
その理由は従業員の多くがパートやアルバイトの方々で、その人達の出勤の希望に合わせてシフトを作成し、どうしても足りない部分で社員がオペレーションに入って店を回さざるを得ないから。
特に、役職のない平社員だとマネジメント層ではなくワーカーとして配置されるのでその影響を受けやすくなる。
店長まで行くと仕事の内容が変動的ではなく、曜日単位で同じような内容になるため休みは固定になりやすいみたいだけど。
そして、週休2日というのは週に2日休ませればよい、
というだけだから、休み→出勤→休みみたいに飛び飛びの休みになったり、
逆に6連勤→2連休→5連勤みたいな事も許される。
固定休みでないデメリット:遊び、人間関係がかなり制限される
じゃあそういうシフトで何が問題なんだ?というところに触れていく。
まず、遊びに弊害が出る。1日だけの休みだと泊まりで遊びに行けるわけがない。
また、土日休みの友達などとも休みが合わなくなる。
じゃあ会社の同期と遊べばいいじゃん!ってなるんだけど、同期とすら休みがズラされる時もある。
そうなってくると、恋人を見つけるのも難しくなるし、学生時代から付き合った人ともなんだかんだすれ違って終わったりする。社内で見つけようにも休みが(以下略
という風に、交友関係でもシフト制のデメリットが存分に発揮される。
BtoCの業務はどうしてもビジネスマン感が無い
小売業に関わらず、一般消費者を相手にする仕事と言うのはどうしてもビジネスマン感が無くて、
一般に仕事をしている同級生とかが羨ましくなる。
ビジネスマン感が無いというか、ビジネスをやっていないからその感覚も当然だ。
更に自己肯定しづらくなる材料もたくさんあるから見ていこう。
バイトより能力の低い苦行の期間がある。
まず大抵の小売業は『現場を知る大切さ』を掲げ、新入社員は最前線の店舗へ配属される。
そこでまず0から社内システムやマニュアルに慣れるところから始まり、
そこに多種多様なお客様との接触がある。ちょっと心が疲れる。
しかもその時期であれば社員という給料の高い存在でありながら、
大学4年間そこでバイトしているような学生よりも職場における能力が低い。その時期を抜けるまでの肩身の狭さが半端じゃない。
もちろんそこで働く人達は毎年新入社員が入ってくるのに慣れていて優しくは接してくれるけど。
業務内容に達成感が薄い
これに関しては僕が悪いのかも知れないけれど、仕事内容の7割はストアオペレーションを回すこと。
ぶっちゃけ、上の役職の人が組んだ計画を当日執行出来るように指示を出していくだけ。
自分で考えてやったことも、店の規模が大きければ大きいほど影響力が見えにくくなるので、やった感が無い。
どうしても代替可能な歯車感が否めない。
もちろん、特定の商品の売上を上げるために売り場を変更したり、
作業を効率化して人件費抑制をしたりっていう提案も出来る。
しかし、会社が大きくなればなるほど、そういった作業やオペレーションの変更は本部の許可なしにはできなくなる。
結果として特に大きいことも出来ず、身の回りの出来る範囲の細かいところをちょっとずつ改善していくしか無い。
そういう行動が認められて評価に繋がることもあるが、楽しくない。
俺はもう休みの為に働くような感覚で生きている。
心が疲れることが多すぎる。
人間の心が乱れる要件として『①変化がある ②ストレスがかかる』が挙げられる。
小売業はその要件を2つとも満たしている。
転勤ごとの人間関係構築がめんどくさい。疲れる。
この項目は①も②も満たしている。
基本的に10年くらいはずっと店舗勤務となる。
その間にお店が変わる事が何度もあるだろう。
そのたびに人間関係を構築し直すのがとても厄介。
その上、その地域にずっと長くある店舗が多いので、長く働いているパートさんもいる。
当然、その中には『お局さん』という存在が紛れ込んでいる時がある。
ただただ周りに害悪を振りまく存在。往々にして矛先は社員に向く。
マジで疲れる。
業務内容に『クレーム対応』がある。
②ストレスがかかる、に該当する項目。
商品を売る仕事なので、当然商品不良は起こり得る。
それでもお客様からすると当然『不良品掴まされた!』となる。
代わりの品を用意することで対応する他ない。そこで無理難題。
『今すぐ用意しろ!』→他から取り寄せるにしても1日はかかる。
『責任者出せ!』→それセコいて・・・
『誠意見せろ!』→正常な商品を一刻も早くお届けする事がコチラの誠意の見せ方です。
この攻防がマジで疲れる。
どんな事をしても物理的不可能を可能に変えるのは無理。
小売業就職のメリット:各地転勤/パート・アルバイトとの繋がり
散々デメリットを書いておきながら僕が会社を辞めていない理由が二つある。
一つは勇気がないから。
もう一つは、転勤が多いのが楽しく、色々な人と関われるから。
特にたくさんお店がある企業だと、全国に異動させられる可能性がある。
これを良いと取るか悪いと取るかは人それぞれであるが、俺は個人的には良いことだと思っている。というか小売業の数少ない良いところ。純粋に色々な土地を会社のお金で引っ越して見れるのは見聞を広げる上でかなり大きい。
で、異動した先々で色々なパートさん、アルバイトさんと出会って一緒に仕事をして、また別れて出会ってを繰り返す事になる。もちろん人間関係のしんどさとかはどうしても出てくるんだけど、転勤の前に『行かないで~』とか言われるとかなり救われる。ああこんな僕でも必要とされてたんやなと。
小売業就職のメリットと身につくスキルを紹介する記事
何故俺は後悔してるのか考察:就活は脳みそを殺す儀式。
こうしてデメリットの密度を濃い目に小売業について書いてきた。
俺は小売業に就職して後悔する人を減らすためにこの記事を書いている。
もっと言えば就職で後悔する人を減らしたくて書いていると言っても良い。
そこで、俺がどうして就職して後悔しているのか考察してみた。
結論から言うと就職活動において『自分の仕事以外の時間』について考える人は
案外居ないのではないだろうか?
俺もそうだった。
就職活動で必須な事として『会社分析』『自己分析』の二つが挙げられる。
俺らが就職活動ですることって、うっすらと就職してみたい業界について調べ、
内定を狙う企業の活動について念入りに調べる。
そして自己分析で自分の強み・弱みを炙り出し、いざ面接では自分がその会社にどの様に貢献できるのかを面接官にプレゼンする。
その活動の中に、『仕事以外の自分』は入っていない。
もちろん、給与面や福利厚生、年間休日等は調べるだろう。俺だって調べた。
それでも、『シフト制』『1日おきの休み』については入社して実際に働き始めるまで考えたこともなかった。
ちょっと考えたら分かるはずなのに。
面接官やリクルーターと呼ばれる社員もその辺りの話はしなかった。というかマジで人事はていの良いことしか言わない。
俺みたいな人間がどんどん辞めていくから、多めに採用する必要があるからな。
就職活動は僕らから徐々に、仕事以外の事を考えさせないようになっている。
つまり脳みそを殺してる。
就職活動ってマジで疲れる。内定が出たらそこに飛びついてしまいがちではあるんだ。
小売業には、俺が今回述べたみたいな問題がある。
ぜひ色々な業界の内定を貰って、それでも入りたければ入ればいい。
それなりに楽しいこともある。
ただ、俺からのアドバイスは『色々な人の話を聞け』
その企業の採用担当って、当たり前だけど良いことしか言わない。
その企業に行った先輩なんかも、自分の会社をあまり悪く言う人は居ないだろう。
そうなった時に、もっとフラットな目線で見られる人に相談できるのが大事なんだ。
新卒でも使える転職エージェントサイトでリクルーターについてもらって、
自分一人で判断しなくてもいいようにするのもいいかもね!
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