Last Updated on 1か月 by 鳥やん
2018年公開の映画『来る』を今更見たのでレビューしようと思う。
霊能力者がたくさん新幹線で東京に向かっている道中『バラけたほうが良さそうやなぁ、私は品川で降りますわ』『ほな、私は上野で』
『まぁ、誰か一人くらいはたどり着けるやろ・・・』
って描写で霊能大戦争でもするんか?って思えるCMが特徴的だったと思う。
映画『来る』のあらすじ
幸せな結婚生活を送る秀樹の会社に謎の来訪者が現れ、それを取り次いだ後輩が死亡してしてしまう。その後も幼い娘、知紗を可愛がる秀樹の周囲で不可解な出来事が続発。不安に駆られた秀樹は、フリーライターとその恋人である霊感の強い女性を頼るのだが…… 引用元:https://natalie.mu/eiga/film/175355
訪問者が現れ、と言うところの補足となるが訪問者は秀樹が周囲にも言っていない、まだ生まれる前の娘の名前を知っており『知沙さんの件で来ました』と訪問してきている。
後輩とともにエントランスまで降りるが訪問者はいない。当たりを見渡していると後輩は背中から大量に出血し救急搬送される。
その傷跡はどう見ても噛み傷にしか見えない、と医師。そうこうしている内に後輩は傷が原因で死亡してしまう。
その出来事が起こった時を境に、秀樹と、その家族のもとに怪奇現象が多発する。
お話のはじまりはこんな感じで、ここから霊能力者とオカルトライターの謎解きや除霊シーンが始まる。
『来る』のはなにものなのか・・・なんの為に『来る』のか・・・。
『来る』を見た率直な感想:なんて後味の悪い映画だ・・・
『リング』とか『呪怨』みたいに怖いテイストでは全く無い。ホラーでは無いと思って見ても良い。(それにしてはちょびっと怖いけど)
話の大筋としては主人公の『田原』が幼少期に見た『何か』が、成長して幸せな家庭を築いた田原の元に『来る』
それから逃れる為に霊能力者の比嘉真琴、オカルトライターの野崎の助けを借りて立ち向かうというストーリー。
この映画だけ見ると子どもの時にたまたま出会ってしまっただけの怪異が数十年経て襲ってくるっていう理不尽系怪異話の一種。
この映画の本当に怖いところは、怪異じゃない。でもここの部分はこの映画を楽しむ根幹の部分になるからここでは言えない。

色々書いたけど、映画として面白かったから見てほしい。
『来る』ものの正体と、なぜ来るのか、をオカルトライター野崎が紐解くミステリー要素もあり、めちゃくちゃ楽しめました。
それから、
『来る』の見どころシーンはやっぱりCMのシーンでした。
怪異を迎え撃つにあたって用意した舞台に、多数の霊能力者が助力として呼ばれるシーン。
日本中から霊能力者が集まります。彼らは既に、撃退しようとしているものがとんでもない化け物だと分かっている様子で、新幹線の駅もバラバラの場所で降りるなどの対策をするも半数は化け物に殺されてしまう。
少数の生き残りと、霊能力者『比嘉琴子』によって大規模な除霊が執り行われる。
このシーンが一番映像として見るのに楽しいシーンだった。神道式の大規模な除霊、めちゃくちゃかっこよかったです。
『来る』の原作は小説『ぼぎわんが、来る』は間違いなく名作
俺は原作から先に入ったタイプ。原作の詳しいレビューは下の記事。
この記事ではこの作品の面白さは『ホラー×◯◯◯◯×ミステリ』と表現させていただいた。



原作の方は来るお化け(ぼぎわん)の正体をしっかりと解き明かしてくれるので、ミステリ要素の掘り下げも半端なくて面白い。映画ではそこまで掘り下げられていないので、小説を読むに抵抗がない人はぜひ原作小説を先に読んでみて欲しい。
多分だけど、映画版は原作より面白くない。原作のシリーズは続編も含めて全部面白いが、映画は2018年公開から続編が作られていない。多分人気なかったんだと思う。
残念で仕方ない。
原作を読んだ身からすると、ストーリー改変も含めて映像化は大成功しているように思う。大規模除霊シーンは原作には無いシーンだが、あのシーンが無かったら映画版は全く見どころがなかったと思う。
重要な要素も切り捨てられている部分は多いのが残念だけど、その分、一本の映画として楽しむために必要なシーンをしっかり拡大して表現されていて、いい映画だなと感じました。
ぜひ、暇な時に軽く見て欲しい、そんな映画です。夜に見たらちょっと怖いから昼間に見ましょう。
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